カメラ片手に・・・写真などいろいろなこと

趣味で撮った写真や、読んだ本の要約などをご紹介します

ラブホテル裏物語 13

「ラブホテル裏物語」大月京子著 バジリコ 2008年より

<ビデオデッキの時代>

「このビデオ、うちのホテルじゃねえ?」
と言って、男性の同僚が職場で雑誌を回し読みしていたことがあります。最初の勤め先だったから、もうだいぶ前の話になりますが。

彼らが何の記事を見ていたかというと、ラブホテル内で撮影したビデオの流出テープ。いわゆる「消し忘れ」というヤツです。そのホテルでは家庭用ビデオカメラとを貸し出していて、お客さんが自分たちで撮影、鑑賞できるようになっていました。

回し読みしていた雑誌の写真は、ただでさえ不鮮明な映像を小さく印刷したもの。それだけではどこのホテルかとても特定なんかできません。でも男性たちは、その場にいない同僚の仕業だなどと冗談を飛ばし合ってわいわい騒いでいました。
そんな話に加わっていた1人が、当時の職場で一番年長のおじさんだった三好さん。学生バイトの若い男の子が、こんなものまで簡単に見られて最近は便利になったなどと冗談ぽく言ったところから、少し彼の昔話になりました。

ラブホにビデオが入ったのは別に最近じゃねえよ、万博の時からあったよ。万博つってもつくばじゃないよ、大阪な。大阪」
少なくとも70年代の前半には、「自画録ビデオ」という装置があちこちの大きなホテルに登場していたそうです。これは簡単な操作でお客さんが自分たちのセックスを撮影し、その場で見て帰るというサービス。やがて家庭用ビデオデッキが普及するとともに、「ラブホテルの消し忘れビデオ」がポルノショップなどで盛んにやり取りされるようになったそうです。

「知り合いをたどって『テープ手に入らないか』なんて持ちかけられたこともあったよ。で、どうしたかって? ん~、もう忘れちゃったなあ(笑)。まあ業者にとっちゃあ、あちこち探すよりもヤラセで作ったほうが遥かに手っとり早かったんじゃないの」

カラーテレビ、カラオケ、ファミコンなど、新しい娯楽が出るといち早く取り入れたというラブホテル業界。そこでビデオがもてはやされたのも頷ける話ではあります。ただし個人的にいえば、自分がセックスしている姿をビデオで見たいという気持ちは、さっぱり理解できませんが。それでもなぜか昔から、自分たちを撮影したいという需要は根強かったようです。
「ビデオの前はカメラな。ポラロイド。これ置いてるところがちょくちょくあった。値段は覚えてないけど、けっこうな料金取ってたよ。でもよく借りてくんだ。そういうの好きな助平は、昔っから大勢いたからな」
「でもどっちか1人ずつ撮るだけならいいんだけど、一緒にやってるところは自分たちだけじゃ撮れないわけ。それで、わざわざフロントまで頼みにくる客も何度か見たよ。『自分たちがやってるところ撮ってくれ』って言うの」

「そういうのはいつもおばちゃんたちの仕事なんだけどな。でもたまたまフロントが出払ってたんで、俺が代わりに撮ったこともある。部屋に行くと脂ぎった感じのおっさんと、水商売風のおばさんがいたよ。2人ともそこそこ酔っ払ってた。そん時は俺もよく事情が分かってなくて、記念写真みたいなもんくらいにしか思ってなかったの。それがいきなり『じゃあ頼む』つって目の前でハメ出したもんだから、びっくりしたよ(笑)」

ラブホテルで自分たちを見る・・・といえばもうひとつ忘れてはいけないのが、鏡。
回転ベッドやキンキラキンの豪華なデコレーションが出てくる前、連れ込み旅館の時代から、鏡はなくてはならない設備だったそうです。これはさっきの三好さんと同じ頃に同僚だった英子さんに話を聞いたことかありました。

「何で見たいかって、そりゃ男の人がエッチなとこ見て興奮したいからでしょ(笑)。私がいたところはふとんのすぐ横にふすまがあって、開けると鏡になってる仕組みだったわ。見たくないんならふすま閉めときゃいいんだから、気が利いてると思ったけどね」
1間はあるような大きな鏡ならいいんですが、取ってつけたような小さい鏡はかえってトラブルの元になったりもしたようです。
「半間の鏡がついてた部屋があったんだけど、ふとんからは遠いし、いつの間にか手前に鏡台や衣紋掛け置いたりして、誰もふすまを開けなくなってたの。それが何かの弾みでちょっと隙間が空いてたらしくて、入ったばかりの客が『こっち覗いてるヤツがいるぞ! どうなっとるんだ!』なんて怒鳴り込んできた。要は鏡に映った自分の顔見て大騒ぎしてたわけ。客が納得してまた部屋に入った後、みんなで笑い転げてやったわ(笑)」

私は全く詳しくありませんが、法律が変わってあまりわいせつなサービスはできない決まりになったとのこと。といってもお客さんは相変わらずエッチなことをしまくっているわけですから、法律の建前はOKなのでしょう。昔みたいに凝ったしかけのベッドがなくなったり、そのへんに変化が現れているようです。



つづく・・・予定です。

テーマ:最近読んだ本 - ジャンル:本・雑誌

  1. 2016/09/17(土) 21:18:57|
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phm202

Author:phm202
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40代半ば 男性 神奈川県在住 プロラボ勤務経験あり 主にデュープと複写作業をしていました フォトマスター検定1級 写真専門士

好きなこと・・・写真撮影(鉄道写真など) 読書(自己啓発、成功法則、ビジネス系など)

累計納税額日本一の事業家 斎藤一人さんの考え方、生き方に影響を受けています。

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